2017/10/19(木)2017年秋の小型ノートPC事情

PC
 そろそろ手持ちのノートPCが限界に...ということで、小型のノートPCで何かいいものはないかと物色しています。今持っているのが12.1インチサイズということでコンパクトなサイズのものをまとめてみました。
 性能面では、最近のPC事情を考えるとメモリ4GBというのはなかなか厳しいものがありますので、メモリ8 GB以上というのも条件に入れました。すると引っかかったのが以下の3機種。案外少ないんですね。順番に詳しく見ていきます。
  1. VAIO S11
  2. Let's note RZ
  3. NEC Lavie Direct NM

PCの画像は公式サイトから利用させていただいてます。

VAIO S11

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 SONYから切り捨てられた独立したVAIO社が製造しているPC。SONY時代に比べると事業規模を縮小して、法人など堅実な需要に絞る戦略をとってきました。2017年10月にモデルチェンジが入りCPUが第7世代に更新されたり、タッチパッドのボタンが一体型からセパレートに変更になったりと前モデルに比べて改良されているようです。旧モデルはタッチパッドの反応しないなど致命的だったので(体質の問題かもしれませんが)。
 スペックを見るとCPUがCore iのUシリーズを採用しているほかメモリも16 GBまで対応しており、小型PCにしてはなかなかの高スペックとなっています。また、LTEにも対応しており、外でPCを使う層を想定した仕様となっています。インターフェースもUSB3.0×3やSDカードをはじめLANやHDMIやD-Subなど一通り揃っているにもかかわらずLet's n〇teのようにゴテゴテしていないので、全体のデザインとしてはすっきりしており往年のSONYらしい製品になっていると思います。
 キーボードピッチは16.95 mmの正方形で、実際に試してみても打ちやすい仕上がりになっています。また、キーボードにバックライトもついているので、どんな周辺環境でも使用できる行き届いた製品だなと思います。
 問題は価格で、最小構成で税抜11万少し~なものの、通常使用に最低限必要なメモリ8 GBや本機種の特徴であるLTEを追加すると20万を超えてしまいます。予算に余裕がある、もしくはこれ1台ですべてを賄いたい人にとってはお勧めだと思います。購入の際は店舗、ソニーストア、VAIOオンラインストアでキャンペーンの実施状況が違いますので、確認することをお勧めします。
 もう一つ問題があるとすれば分解のしづらさかと思います。「S11 分解」で検索すればあちこちで爪が折れてる様子が引っかかってきます(苦笑)。実際、カバーには大量の爪が使われているようですし、LANコネクタ部では特殊な機構が使われていたりと、分解の難易度は高そうです。ですのでSSD換装などは期待できません。

Let's note RZ

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 本製品は丈夫さ、745 g~という軽量さに加え性能も両立しているという、Let's noteのモバイル向け2in1製品です。2in1といえども逆パカタイプなので、クラムシェル型です。

 CPUにはCore Yシリーズを搭載しているものの、ファンが付いているためTurboBoost領域まで存分にクロックアップでき、モバイルとしては十分な性能があるといえます。また、メモリは8 GB以上のものしかラインナップされておらず、そこそこヘビーな使い方に耐える製品しか売らないぞという意地が伝わってきます。
 コネクタ類も全部揃っており、繋げなくて困ることはまずないだろうと思います。LTEも搭載されており、どこでもネットができるようになっています。キーボードは16.8×14.2 mmと変則かつ小型ですが、サイズが10.1型とVAIO S11の11.6型よりもさらに小型なので仕方ないでしょう。なお、キーボードバックライトはついていません。画面のきれいさは一般的なLet's noteよりはマシなものの、可もなく不可もなくといった感じでしょうか。
 本製品の最大の特徴は2in1でしょう。コンバーチブルタイプで逆パカ(死語)状態にすればタブレットにもなるというものです。Webサイトを見るだけという状態ならこのスタイルのほうが楽に操作できるでしょう。
 また、VAIO S11と違って分解しやすいことも本機種の特徴といえるでしょう。「RZ 分解」と検索すれば山ほど分解画像が出てきます。まぁ分解したところでSSDの交換くらいしかやることがないんですが。SSDはm2のSATAタイプです。
 価格のほうは、量販店モデルは型番だけ違う旧モデルがたくさんあるおかげで、最安値はオフィスH&B付きで20万を切る価格からと比較的安く購入できます。しかし、メモリ16GBのプレミアムモデルはPanasonic Storeでしか買えず、3年物損保障や天板交換無料などがついているとはいえ、30万円近くとかなり高くなっています。

NEC Direct NM

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 本製品はCore Yシリーズを搭載しているものの、ファンレス仕様となっています。躯体がプラスチックのため放熱もあまりよくありません。量販店の展示コーナーでも発熱のためTurboBoostが効かない状態になっていました。
本製品の一番の強みは画面のきれいさでしょう。さすがIGZO液晶です。また、画面のフチもかなり狭くなっており、11.6インチでこれよりも小さいものが発売されることはまずないでしょう。少し気になった点としては、ディスプレイ開度の限界が結構せまく、普通に開けるとストッパーにあたってしまうということがありました。こればっかりは慣れだと思いますが。端子類はHDMIやUSB3.0*2、SDカードなど充実とは言えませんが一通りそろっている印象です。
 分解例はネット上にあまり上がっていませんが、難易度は低そうです。SSDはm2のSATAです。
ライトユースならこれがベストでしょう。メモリ8GBは直販限定で、お値段も12万~とほかの機種に比べて少し安め。


3機種とも個性的で面白いPCだと思います。どれにしようか悩ましい...